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小話、ともいえない、どっちかというと、
モノローグ的なものなのですが。

この間、某所でアンジェ仲間の皆さんとお話した
時に、自分が見た夢の話をしまして。
そしたら、それをモノローグというか、形にしてみたら?
と言って頂いたので、書いてみました。

従いまして、コレの元ネタは、実は私の見た夢です。

ランディ×女王リモージュってことで。

拍手


夢のしっぽ

覚めたあとでも、夢で感じたことがそっくり残ってることって、
あるだろう?

この間の朝、ちょうどそんな感じだったんだ。
 
ベッドの上で、窓から射しこんでくる朝の光を見ても、
それが現実だってことが、かえってなじまなくて、
しばらくぼうっとしていたよ

だんだん目とからだが起き出して、
今ベッドの上にいるのが、現実の自分だって、
わかりはじめた時

俺は夢のしっぽをつなぎ止めようとしたんだ

もしも、あの夢から覚めずにいられたら
ほんの少しの望みを持っていられたんじゃないかって
そんな馬鹿みたいなことを、考えたんだよ


それは、どこかの砂浜だった
海の側で、砂丘がなだらかにうねってた
その砂丘に、みんながいた気がする
静かに、ゆったりと、
彫像のようにたたずんだり
砂丘をすうっと駆け下りて、
風が描いた模様をくずしたり
いつも俺の周りにいる、あの方たちがいたと思う

けれど、俺はね、みんなのいる砂丘から離れて、
ひとりで砂浜にいたんだ
少し黄色がかかって、さらさらしたきれいな砂だったよ
どうしてだか、俺は、その砂で、家を造ろうと思った

……君と一緒にいるための家を

おかしいだろ? 砂で家を造ろう、なんてさ
けれど、夢の中の俺は、そのさらさらとした砂を、
手で固めて、壁を造れることを、なぜか知っていた

砂をすくっては積んで、固めて
積んでは、固めて

そうするうちに、いつか窓ができて、
階段ができて、
海の色に似合うような、小さな白い家ができてきたんだ
まるで、砂浜から生えて来るみたいにさ

そうして、半分ぐらい家ができた頃、
ふいに、君が現れた
嬉しそうに笑いながら、階段を降りてみたり、
窓から外を眺めたり、
家の中や周りで、現れては消え、
現れては消えるんだ

……君も望んでくれているって思えた
俺の造る家で、俺と一緒に暮らすことを

幻を追いながら、俺は砂を積んでいた
いつか君と一緒にその家で住む
その日を思い、願いながら

そしたら、夢から覚めちゃったんだ
胸の中に、望みを、期待をそっくり残したまま
俺は、砂浜を、造りかけの家を、見失ってしまったんだ

けれど
だんだん現実に立ち戻っていくうちに、
夢のしっぽを追いかけるうちに
俺、気づいてしまったんだ

夢の中でさえ、俺はほんとうには信じていなかったんだってこと
君と暮らす、君を俺だけのものにする
叶わないことだって、どこかで知っていた

だから、砂だったんだ
もろくて崩れやすい砂で、家なんか造れるはずないものね

ただ、それでも
家の中をうれしそうに飛び回る君を
見ていたかった
信じていたかったよ

だから、この夢のしっぽは、
しまっておくよ
胸の奥にずっと……
叶わない願いと、一緒に……






ちょっとまとめ過ぎちゃった感じ?^^;
一応、この夢、神鳥の守護聖さま、全員いた気がするのですけど、
朝起きてから、ランディのいた映像だけ、忘れないように、
心に印象を刻んだのでした。
(まあ、この辺、私としては、致し方のない処置というか、
何と言うか^^;)
ってことで、あの場にいらした方々に、そんな話したよなあと思い出して
もらえたら、幸いです。

私信>ちなみに、私、ジュリ様に「歯は磨いたのか?」って言われたら、
大喜びですよ、うひゃひゃ♪

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