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盆踊りの季節ですね。

この間、招待券を頂いて、文楽を見に行ってきたのですが、
「鑓の権左(やりのごんざ)」という演目のクライマックスに、
盆踊りが効果を上げていました。
このお話、ざくっと言うと、色男が思わぬ掛け違いから、
身の破滅に至ってしまう、というものなのですが。
彼が、ぎりぎりと、命のやりとりを迫られている時に、
世間の人々は笑いさざめきながら、盆踊りを踊っている。
にぎやかな楽の音、やさしいぼんぼりの灯り。
そんな気配が流れてゆく中で、最期に己が名誉を賭けて、
彼はこときれてゆく。
はかなく、美しい場面と感じました。
そう、にぎやかであっても、盆踊りは死者を送る祭りなんですよね。
彼は、人生の華を咲かせ損なったのですが、その最期をせめて飾る
のに、ふさわしかったのかも、なんて考えました。

これから、毎年盆踊りを見るたびに、この作品のことを
思い出すでしょう。

あ、こういう感想って、主催者の方に、メールした方がいいかな。
夏休みということもあり、当日、劇場は大変賑わっていました
けども、まだまだきっと厳しい情況ですものね。
応援しなくては。

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