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乙女ゲーとか映画とか書物を愛する半ヲタ主婦。
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汀さんのお宅、「Angel Time」からバトンを拾って来ました。
そんで、汀さんがSS仕立てにしてらしたので、私も倣うことに。どういう設定にしようかと、実は数日考えましたが、ルヴァ様のお誕生日だし〜ということで、ルヴァ×リモにしてみました。
では、行ってみましょ〜!

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「I LOVE YOU を訳しなさいバトン」

ルール:その昔「I LOVE YOU」を夏目漱石が『月がキレイですね』と訳し、二葉亭四迷は『わたし、死んでもいいわ』と訳したと言います。
さて、あなたなら「I LOVE YOU」をなんと訳しますか? もちろん「好き」や「愛してる」など直接的な表現を使わずにお願いします。



「お待たせしました。この本なら、きっと役に立つと思いますよ……」
 腕に数冊の分厚い本を積んで、戻って来たルヴァは、はっと言葉を飲み込んだ。図書室とさして変わりないと、守護聖仲間に揶揄されるルヴァの執務室。壁のほぼ全面を占める、岸壁にも似た書棚の傍にしつらえられた机に、金の髪の天使は突っ伏して、ぐっすり眠り込んでいた。
(疲れているんですね……)
 ルヴァは、彼女の傍に寄り、目を覚まさせないように、細心の注意を払いながら。持って来た本を机の上に置いた。
「エリューシオンの資源について、知りたいんです」
 この執務室に来たアンジェリークが言ったのは、つい先ほどのことだ。彼女の育成する大陸エリューシオンには、作物の耕作に適さない急峻な山地が、かなりの割合で存在する。そんな土地でも、何とか住人が豊かに暮らすための産業を興せないものかと、考えた末に、アンジェリークが思いついたのが、金属や化石燃料などの天然資源の採掘を行えないかということだった。
 そこで、エリューシオンの地層に、どのような資源が存在する可能性があるか、また実際に鉱業はどのようにして運営されるものかを学びたいと、ルヴァのもとを訪れたのだった。
 エリューシオンの民を思う彼女の一途な気持ちに応えようと、ルヴァは執務室にある参考になりそうな本を、彼女に示した後、より適当な書物を探そうと、更に膨大な本を収納した書庫へと出向いたのだった。
 そうして、何冊かの本を見繕って、戻って来てみると、アンジェリークが寝息を立てていた、という次第だった。
 窓から差し込む午後の日射しが、眠るアンジェリークの金の髪の上に落ちている。
 日だまりのように明るく、暖かい色だと、ルヴァは思った。そう、彼女の心、さながらに。
 暖かい心を持つ天使は、エリューシオンの民にとって、降り注ぐ陽光のような存在だろう。そしてアンジェリークは、無意識にせよ、彼女の存在を感じながら、しあわせに向かって歩もうとする民の思いに応えるべく、今全力を傾けている。
(けれど……少し頑張りすぎかもしれませんね)
 こんな日中に、うたた寝をしてしまうのは、きっと毎晩おそくまで、今後の育成のために勉強したり、プランを練っているために違いなかった。同じ女王候補のロザリアと比べて、決して要領がいいとは言えないアンジェリーク。だが、それを懸命の努力とやる気で補おうとしている、彼女自身と、エリューシオンの民のために。
 そんなアンジェリークをいじらしく思うとともに、ふと懸念がルヴァの胸をよぎる。
(もし、あなたが女王になったとしたら……もっと負担を負わせることになってしまいますね……)
 全宇宙の命を、その細い肩に担った時、アンジェリークは今以上の努力を、自分に課すだろう。そして、その努力と重責は、彼女を押しつぶしてしまいはしないだろうか。
 そう考えた時、胸の奥底から強い思いがわき上がって来るのを、ルヴァは感じた。
(けっして、そんなことには、させない……!)
 自分に出来うるすべてを投げ打って、彼女を支え、護りたいと、思った。なぜなら……。
 と、その時、アンジェリークの頭が動いた。
「ん……」
(あ……)
 アンジェリークが目覚める気配を見せた時、もう少し寝かせてあげたいとルヴァは考えた。しかし、アンジェリークは、ゆっくりと目をこすりながらも、顔を上げた。
「んん……ルヴァ様?」
「あ〜、アンジェリーク。疲れているんでしょう。もう少し休んでいたら、いいですよ〜」
「……いいえ……!」
 アンジェリークは、目頭を揉むようにすると、ぱちりと目を開けた。きらめく緑の瞳が、ルヴァを見上げる。
「ごめんなさい、ルヴァ様。私、寝ちゃってたんですね」
「かまいませんよ。それより、大丈夫ですか」
「大丈夫です! それより、これ、本、探して来て下さったんですね。ありがとうございます」
 言いながら、ルヴァが先ほど持って来た本に手を伸ばそうとする。その手を押しとどめ、やや強い調子でルヴァは言った。
「アンジェリーク、根を詰めすぎるのは、よくありませんよ〜。まだまだ先は長いんです。無理をすると、最後まで保ちません。今日は、もう寮に帰って、やすんだらどうですか〜」
 アンジェリークは、ルヴァの言葉に、意外そうに目を見開いた。
「ルヴァ様、私、無理なんてしていません」
 そして、ルヴァの手をかいくぐるようにして、本を手にすると、にっこりと笑った。
「だって、とっても楽しいんですもの!」
「ア、アンジェリーク……!」
 夏の日射しのように、力と輝きに満ちたその笑顔に、ルヴァは一瞬言葉を失った。だが、次第にその笑顔の持つ力が乗り移り、確信が胸の中に広がっていく、ああ、大丈夫なのだ、と。
まったく……あなたには敵いません。わかりました。お手伝いします、私にできることなら、何でも」
「ありがとうございます!」
「でも、約束して下さい。ほんとうに辛い時には、我慢しないで、私にでも、守護聖の誰にでも、きっと助けを求めて下さいね〜」
「もちろんです、目いっぱいルヴァ様に頼っちゃいますよ、私」
 そう言いながらも、辛さなどみじんもない笑顔をこぼす、屈託のない、まっすぐな心。普通なら、辛苦になってしまうことをも、前向きに喜びを持って受け止められる、しなやかな強さ。それを目の当たりにして、ルヴァの胸は、熱いもので満たされていく。
「ええっと、ルヴァ様、これって、どういう意味なんでしょう?」
 アンジェリークが、繰り始めたページのある箇所を指して、すまなさそうに笑った。
(早速頼っちゃって、ごめんなさい)と、言うように。
「ああ、それはですね……」
 額をつき合わせるようにして、説明しながら、ルヴァは願った。彼の心にも、力強い光を注ぎ込んだ、この天使の傍らにありたい、と。
(ずっと支えになりますよ〜。あなたが試験を無事終えるまで。そして、もし女王になる日が来たならば、その先も、ずっと……!)
 ルヴァの願いが叶う日は、そう遠くないようだった。二人の時間は、これからも、思いとともに積み重なっていくだろう、果てない未来の先までも……!  



かなりクサくなってしまいました、すんません^^;
あ、別にSS仕立てでなくとも、一文で訳してもOKだそうなので、気の向かれた方は、どうぞお持ち下さいV
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無題
コマツバラさん、こんばんは!
バトンを拾っていただき、ありがとうございます~!
しかも、ルヴァリモで!嬉しいですv

クサいだなんて、ルヴァ様のおおらかな愛にうっとりですよv
「あなたには敵いません」……いいですね~v見守る感あふれる素敵な訳です!
ありがとうございました!
2009/07/12(Sun)22:40:21 編集
無題
こんばんはーっ!
バタバタしているうちにルヴァさまBDがあっという間に過ぎてしまってしまい、ショック抱えて深夜徘徊していたら、素敵なルヴァリモに出会えましたv
はぅ…っ!やっぱり癒されますね!!
これでまた私も頑張れます。リモちゃんに負けないくらいに、そしてルヴァさまに認められるように!←←←
素敵なSS、ありがとうございましたv
宏菜 2009/07/13(Mon)00:45:13 編集
無題
>汀さん
こんばんはー。
実はルヴァリモ書いたの初めてだったのですが、
喜んで頂けたなら、よかったです。
ルヴァ様は、I Love Youという直接的な言葉より、
いろんなことに気持ちを込めてくれそうかなと
思いまして。
無敵の未来の女王様に愛を捧げてもらいました。
書いていて、楽しかったですV 
コメント、ありがとうございました。


>宏菜さん
いやいや、宏菜さんちの浴衣姿のルヴァ様に、
一瞬みとれてしまいましたよ、私V
宏菜さんを癒すことができたのなら、
幸いですV
たくさんn課題に取り組んでいらっしゃるようですが、
ルヴァ様も応援しているので、どうか頑張って、乗り越えて
下さいね〜。コメント、ありがとうございました。

コマツバラ URL 2009/07/13(Mon)23:16:13 編集
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